アカウミサボテンの伸縮観察2
釣りバカ飼育員つじです。 先日お伝えしましたアカウミサボテンの伸縮観察の続きです。 本個体の水槽搬入から見続けているのですが、底砂から突出して現れる確率は2日に1回くらいの割合でした。 こちらは前回の日記でも書きましたが、4/8~4/12までの突出状況を1時間毎に記録したグラフです。 縦軸が突出した部位の長さ、横軸が時系列を表しています。 オレンジ色の帯は昼夜逆転照明を照射している時間帯です。...
View Article2匹にすねかじり
セノテヅルモヅルの成体に時々幼若個体が付着していることがあります。 本当の親ではなくても成体であれば取り付き、成体から餌を横取りしているようです。 また、取り付いている間は他の個体へ移動することは滅多になく「同種間の寄生」のような行動に思えます。 私はこの行動を勝手に「すねかじり行動」と呼んでいます。 【「すねかじ」られている成体はこちら】...
View Article天王寺動物園とか琵琶湖カレーなど
今日は天王寺動物園に遊びに行ってきました。 じゃなくて、出張でした。 日本の川水槽で展示するオシドリやカルガモを譲渡して頂けるということで… 勉強をかねて、新人女子を同行して、引き取りに伺いました。 施設を案内して頂いたあと、パッキング。 鳥は明るいと暴れるので、段ボールなどで真っ暗にして輸送すると安全です。 帰りのサービスエリアで昼食。 琵琶湖カレー(笑)...
View Articleモンハナシャコの認知能力
みんな大好き、モンハナシャコ。 先ほど夕方の見回り中、餌を催促されました。 嘘です(笑) 正確に言えば、パチンパチンと捕脚を打ちつけている場面に遭遇したのです。 よほど腹が減っているらしい(昨日、食べたばかりなのに…) ご存知のように、モンハナシャコは餌の貝を見つけると、ハンマーのような捕脚を高速で打ち付けて貝殻を割る習性があります。...
View Articleバナナの皮をむく
びたび話題にしている「バナナムシ(仮称)」はクモガタウミウシの寄生虫(全長およそ2cm) これまでに知られている内部寄生性ウズムシ類(扁形動物)はこいつらの仲間(フェカンピア科)だけのようで、これまでは甲殻類の寄生虫だと考えられていました。 最近になってウミウシ類に寄生する種類もいることが日本人研究者によって確認されました。このバナナムシもそのひとつに仲間入りするでしょうか。...
View Articleゴマーズ その1
極地の海ゾーンに、4頭のゴマフアザラシが仲間入りしました! 1頭ずつ紹介しようと思って今日はその1ですが、その4まで何日かかるのやら… がんばります... さて、4頭はバックヤードにいたので、今回が初めてのお披露目なんですが 入った当初は移動の緊張と初めて来る水槽への不安で、上陸してじーっと壁にそって過ごしていました。汗...
View Articleタバネサンゴ
コーラルリーフダイビングゾーンの育成水槽で飼育中のタバネサンゴが、生まれてからそろそろ5年になります(2010.7.10孵化) なかなかきれいな個体でサンゴの中で特にお気に入り。 実は、このタバネサンゴは当館で繁殖したものではなく、和歌山県の串本海中公園センターさんで繁殖した個体を3年ほど前に譲渡していただいたもの。...
View Articleサンゴを光らせる
昨日、ふと思いついてタバネサンゴを光らせてみました。 【普段の姿】 消灯後、ブラックライト(紫外線)を照射すると… おぉ!幻想的です。 タバネサンゴだけではなく、多くの造礁サンゴは紫外線を照射すれば蛍光を発します。 これは、サンゴの組織に含まれる「蛍光タンパク質」によって有害な波長である紫外線を害のない波長に変換され、蛍光に光って見える…だったと思います。...
View Article今日のセレナ。
お久しぶりです。 今日は梅雨の晴れ間?というか、まだ梅雨なのか、 まだ快晴がないし、テレビもなんも宣言してないから きっとまだ梅雨なんだろう。夜になったら降ってるし。 というまぁまぁ晴れてた今日この頃。 久しぶりにセレナの写真に挑戦。 今日は水槽の水もかなり綺麗、そしてお日様がでてる! 写真は明るさが重要。 雨や曇りだと、水中写真に挑戦してもジュゴンがやや緑っぽく写って...
View ArticleTSA最新号が完成しました!
皆さん、お元気ですか? よ~やくTSAの最新号が完成いたしました~ 今日納品されたばかりなので、出来たてです^^ 《ご存じない方に》TSAは鳥羽水族館の定期刊行誌です。 さ~今回の特集は………【奇跡の森コーナー】ですっ! 新コーナーの魅力や出会える生きものたちのお話がいっぱい詰まってます! …という事で~表紙はもちろん スナドリネコちゃんですっ!! カワイイっすね!!...
View Articleウミウシパラサイトの輪
クモガタウミウシの寄生虫「バナナムシ(仮称)」は研究者にご協力頂き、少しずつですがその正体が明らかになってきました。 水族館で起こった/見つかった事象を研究者と一緒に明らかにして、その結果を水族館の展示として還元する…こういった活動も水族館の重要な役目です。楽しく関わらせて貰っています。 その輪の中心は「へんな生きもの研究所」と、この「飼育日記」 この輪がまた少し広がりました。...
View Articleカブトクラゲの吸虫
今朝の見回り中、カブトクラゲに付いた無数の白い粒々につかまってしまいました(笑) …何だろ、これ?朝の忙しい時間なのに気になりすぎる… 餌の準備の前に拡大してちょっと観察。…一瞬、「シラス干し」かと思いましたよ。 え、これって…予想とは違ってどうやら吸虫類のようだわ。 うごめいています。だめだぁ…可愛すぎる。 と、ここで中座。餌の準備に行って来なくては…...
View Articleカエルアンコウと寄生虫
人気者のカエルアンコウ。へんな生きもの研究所で展示中です。 …が、今回はこの魚の話ではなく、その体に見られるコブの話。 水族館で展示される個体は県内で採集されたものですが、そのほとんどにこんなコブがたくさんついています。 こいつの存在に気が付いていても、正体を知らない人は多いのではないでしょうか。 実はこれは寄生虫なのです。出た…寄生虫ネタ(笑) 最近、私の日記はパラサイトネタが続きますね。...
View Articleお気に入りは・・・
ラッコのメイちゃんに、オモチャとしてバケツのフタをあげて数日。 あんまりお気に入りでは無かったフタの、お気に入りランキングが急上昇したのか ずっ~と持ち続けているメイちゃん。 餌の時は、「置いて~!」と指示すると はい! と置いて餌を食べていたのですが・・・ お気に入り度が上昇しすぎたのか、餌の時も離さなくなり、回収されました。。。...
View Article夏イベント準備
最近、プライベート、自分や息子のことなどでドタバタしており、すっかりこちらの更新がご無沙汰でした。 とりあえず、最近はお弁当作りにはまっています(笑) さて、仕事のほうはと言いますと、夏のイベント・企画展示の準備が本格化してきました。 今年になって新しく制作された標本類も、いよいよ展示となります。 大きくて、なかなか展示に出す機会の少なかった標本類も、今回は展示予定です。...
View Articleウニの年齢
先日、県内某所で磯の観察会があり、参加してきました。 …と言いつつ、今回はこの話ではありません。 実は、この磯のすぐ近くに馴染みの魚屋があり、以前、そこから水族館の展示用にガンガゼ(ウニ)をいただいたことがあるのです。 今回、挨拶に行ってすっかり大人になっていて驚いたのですが、そこの魚屋の息子さん(現在28歳)が小学5年生の頃でしたね。 今から17年前(1998年)のことでした。...
View Article大きくなりました!
久しぶりのスナメリさんです! 今日はカリンの1歳の誕生日でした! といっても、僕はスナメリ担当ではないので、人工哺育してた 思い出しかないのですが。。。 いやぁ~1年前はカリンが生まれてバタバタやったんやなぁ~ と懐かしく思います。 今では魚をちゃんと食べて大きくなってるんですよね~ リンちゃんもカリンちゃんも人工哺育ですくすく元気にそだってくれて 本当によかったです!...
View Articleクマムシ準備中
3月にクマムシ博士のHさんと会い、へんな生きもの研究所でクマムシの展示をしましょう!と盛り上がったのに、忙しさを言い訳にしているうちに気が付けばもう7月…ヤバい。 夏休みあたりを照準にクマムシ展示を目指さなくては…。熱心なお客様からも展示の催促を受けていますし。 そんなこんなで追われるように準備を進め、本日、注文していた飼育・展示に必要な機材が届きました。 顕微鏡、シャーレ、餌のクロレラ…...
View Articleコブヒトデの摂餌行動
コブヒトデは砂の表面の珪藻を好んで食べるので、水槽の底砂掃除要員として重要です。 ひっくり返すとこんな感じ。胃を反転して砂ごと取り込んで食べています。 ヒトデの仲間では比較的性格がおだやかで、他の生物を襲うことはほとんどありません。 ゆっくりですが着実な仕事っぷりのナイスガイ! 先日、面白い場面に遭遇しました。 珪藻を食べ終えて横移動したらしく…ヒトデの姿がくっきり残っているじゃないですか!(笑)...
View Articleホヤと粘菌
昨日、研究者御一行の館内案内をさせて頂いたのですが、その中にアメリカから来たホヤの研究者さんがいました。 こういった方に「へんな生きもの研究所」はとても評判が良いです。 オススメは、国内確認2例目、超絶珍種クラゲLipkea sp.(赤矢印)! …ですが、さすがにそこはホヤ研究者さん。 リプケアよりも、ラベルのない小さなホヤを見つけて興奮されていました(白矢印)...
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