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Channel: 鳥羽水族館 飼育日記
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水槽でKOされ・・・かけた話

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どーも!おーきたです!

 

今日は午前中潜水掃除をしていました。

普段お客様が見ている水槽の中へ潜り、ガラス面を磨いたり、ゴミをとったりします。

 

今回潜った場所はまだ2回しか潜った経験がなく、今回3回目の潜水となります!

 

 

最初に潜る水槽です。

危険生物もいるので用心して潜りなさい!と、上司から言われていました。

 

おかげさまで、おーきたビビリまくってますよw

 

この水槽で注意しないといけないのはこいつ

ウツボちゃん達(毒なし)

 

とにかくウツボが多くて多くて(汗)

地に足が着こうものならそこにはウツボが・・・ってぐらい多い・・・

そんでもって、こっち向いて口パクパクしてくるから尚恐い・・・(泣)

仕事と割り切って、恐さを吹き飛ばす勢いでガラス磨いてますw

 

ここの水槽が終わったら

次はこの水槽に潜ります。

 

ここで気を付けなきゃいけないのがこいつ

ゴンズイちゃん達と(毒もってます)

 

ミノカサゴちゃん(毒もってます)

 

 

何が厄介って、潜ってるおーきたが恐くないのかフワフワと寄ってくるとこ!

「ゴボッ!ゴボボボボボッ!(ちょっ!近寄ってくるなぁ!)」って毎回焦る。

 

 

ここが終わったら次は

この水槽に潜ります。

 

 

ここで気を付けるのはこいつ

ハオコゼちゃん(毒もってます)

 

 

見つけるのが難しいかも知れません。

擬態名人ですね。

ふと擬岩に手をつこうとしたら、おったりする。

潜ってると寒くなってくるんですが、さらにヒヤッっとさせてくる困ったちゃんです。

 

 

ここが終わったらいよいよ最後の水槽です

この水槽・・・

 

なんで題名がKOされかけた話にしたのか・・・?

そうですね、まだKOされかけていません。

しかし、この水槽で事件が起きました。

 

 

ここで気をつけるのはこいつ

砂に潜っているオニオコゼちゃん(毒もってます)

 

 

潜ってるからタチが悪い。おーきたはこの水槽では砂地に降りないように心がけながら掃除しています。

 

そう!掃除をしていました!このオニオコゼに気を付けながら・・・

 

その時です!

ガツンっ!(鈍い音)

・・・気を失いかけました・・・

おまわりさん!こいつです!(笑)

犯人はヘダイ(毒なし)でした。

そうです。掃除していて、ビックリしたのか超スピードで頭に突進をかまされました。

ほんとに痛かった・・・(泣)

オニオコゼに気をとられてたばっかりに・・・

今後もっと気をつけなければなりませんね。

こうしてなんとか無事生きて潜水から帰還することができましたとさ。

めでたしめでたし♪


ダイオウゴカクヒトデが入館しました

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本日は紀伊長島の深海底引き網漁船・甚昇丸さんに乗船させていただいて水深300-400mで生物採集をおこなってきました。

個人的には面白い(マニアックな)生物が色々と採集できましたが、展示に出せて、なおかつ注目集めるような“大型新人”さんとは巡り合えず…。

 

深海イソギンチャク界の貴公子、ダーリアイソギンチャクを初めて採集できましたが、少し状態が悪いので予備水槽で養生させています。

デビューできたらまた報告します。

 

そんな中、大型新人と言えばこのヒトデが返り咲きです。

日本最大のヒトデ 類、ダイオウゴカクヒトデ Mariaster giganteus です。

鳥羽水族館では今年の3月に初めて展示しましたが、今回も状態の良い個体が採集できたので再びの登場となりました。

 

ヒトデの大きさは「輻長(ふくちょう)」(中心から腕の先までの長さ)であらわしますが、この個体で輻長200㎜。

ダイオウゴカクヒトデとしてはまだまだ小型で、公式記録では何と輻長403㎜(40㎝オーバー!)の大きな個体も見つかっています。

腕がひょろっと長いのであまり巨大ヒトデという印象はありませんが、サイズでは正真正銘の日本最大種なのです。

 

大きな個体は網にかかっても腕が折れてしまうことが多く、完全な形で採集するのが困難ですが、今回は偶然にきれいなまま採集できました。

ダイオウつながりということで、ダイオウグソクムシ先輩と同居と相成りました。

 

それともう一つ、珍しくアカモミジヒトデが採集できました。

これもなかなか立派なサイズ。

このヒトデは予備水槽に収容しましたが、様子を見て展示デビューさせたいと考えています。

【飼育研究部 森滝丈也】

セレナのごはん。

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セレナはメインのアマモ以外に

ロメインレタスという野菜も食べています。

が、

そのロメインレタスも大雨やらで品薄のようで・・・

いざという時のため、他の野菜も試してみないと!

となり

かれこれ1週間以上前からグリーンリーフレタスを試すことを再開しました。

(過去に与えた時は食べず。)

すごく健康的。

僕も食べなきゃw

ロメインレタスよりも薄く、葉っぱがギザギザしてるのが特徴!

始めはロメインレタスと間違えたのか

モゴモゴ口を動かすのですが、

何か違う!?

ということがわかるのか離れてグルグル泳ぎ

「いーらないっモード」。

たまぁ~にあるんですが、ほんとお嬢さまみたい。笑

ジュゴンの口周りには洞毛というとても敏感な毛が生えている

ので、こんな些細な違いもわかるんでしょうね@@;

すごいなぁ~

って関心してる場合じゃなくて、食べてもらわないと。。。

口だけわずかにグリーンリーフに触れると離れていきます。

すーーーっ。ってスルーです。

あげても1週間ほど全く食べる素振りがないのですが、

ジュゴン班は諦めず毎日少量ずつグリーンリーフを与えていました。

食べ残した葉を浮かせておいたり、

ロメインレタスに少量混ぜてみたりと、

どうにか口に入るようにしてみました。

すると3日前。。。(あげてから1週間)

いつもみたいにスルーかな~?

見ていると・・・なんと食べているではありませんか!

いいぞ!全部食べてくれ!

見事1.5kg食べました!

次の日は2.5kgに増やしたのですが、

これまた完食!

ということで

みなさんに報告すべく食べ始めて3日後。。。

グリーンリーフ投入後

写真をとりにお客さん前に行くと・・・

前々回●ーきたくんの日記で出ていた

【ハギ】の仲間がたくさん。(植物食が強め)

みなさん何種類かわかりました?

 

 

 

 

 

 

 

 

ニジハギ

シマハギ

ナンヨウハギ

ヒレナガハギ

モンツキハギ

ですかね。

肝心のセレナは。。。

完全にスルー。

昨日まで食ってたやん!

なんで!?

この後、グルグルしつづけていましたorz

いわゆる「いーらないっモード」。

アマモは食べるので、体調悪いわけではなさそう。

うーーーん・・・

好き嫌い?ワガママなの?気分?!?

いやぁ~動物って難しいですね!

どうやったらちゃんと食べてくれるのかな?

慣れなんですかねぇ~?

しばらく、諦めずグリーンリーフをあげて

様子を見守りたいと思います!

みなさんも好き嫌いしないように!

野菜食べましょう!!(自分にも言い聞かせる)

 

 

深海の沈木生態系

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昨日は熊野灘の深海(漸深海帯)底引き網生物採集に出かけてきました。

紀伊長島の甚昇丸さんに乗船させていただき、不要な生物をわけていただく生物採集です。

例えば、水深300-400mの海底に沈んだ木にはそこを棲みかとする生物がたくさん見つかります。

沈木生態系ですね。

 

“鏡餅ウニ”ことPrionechinus forbesianus 殻径の小さな個体ばかりでしたが、16匹ほど採集できました。

ウロコムシの仲間

体長2㎝ほどですが、拡大すると鱗表面の顆粒がかっこいい。

ヒラムシの仲間 体長1㎝ほど

ヒモムシの仲間 これは沈木からではなく、船の甲板に落ちていたものを拾ってきたもの。

魚の内臓?と思いつつもすぐにヒモムシだと気が付きゲットする、この眼力が生物採集には必要…て自画自賛(笑)

以上はへんな生きもの研究所のアパート水槽に収容しました。

採集した沈木は予備水槽に入れておいたので、また、面白い生きものが見つかるかもしれません。その時はまた報告します。

 

さらに標本用に採集した甲殻類が2種類。
①水深200-300m 沈木表面で見つけたスナホリムシ科(?)の一種。

体長7mm、頭部と腹部の突起がカワイイ…ってこの画像はボケてますが。

②水深400-350mの沈木(マツ?)に穿孔していた(?)ヨコエビ類。

船の上で木の皮をむしって採集しました。

体長18-20mm 目が無いように見える。

沈木を取り巻く生態系の一員、どれも興味深いのですが少しキャパオーバーです。

少なくとも種名ぐらいは明らかにしたいのですが…なかなか時間が足りません。

いつの日か時間を見つけて取りかかれるよう、飼育日記に画像アップだけしておきます。

【飼育研究部 森滝丈也】

深海のイソギンチャクを展示しました

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以前はさほど興味のなかったイソギンチャクですが、最近 少し興味が出てきました。

深海底引き網では何種類か採集できますが、先日 水深400-350mから見つかったイソギンチャクはこれまでに見たことが無い種類。

採集できたのは1匹だけでしたが、よく見かける、足盤で岩などに付着しているタイプではなく、キュッと体壁を縮ませた姿は「どんぐり飴」のよう(笑)

翌日、展示水槽に入れてみたのですが、水槽に横たわったままで触手は伸ばさないまま2日経過…

こういうイソギンチャクは砂に埋まって生活しているものだよな、と本日 朝一番で砂の中に立ててみると、ほどなくして触手を伸ばし始めました!

どことなく、プーさんに出てくるピグレットに見えませんか?

10:30頃の姿

触手は12本だけみたいですね。

 

その後、ときおり状態変化を観察していましたが、7時間経ってもあまり変化なく…

17:30

こうやって見るとなかなか特徴的で魅力的なイソギンチャクです。種類は(毎度のことながら)不明…。

調べてみます。

 

明日はもう少し触手を開いていてくれるでしょうか?あるいは…

へんな生きもの研究所のヨロイウミグモ水槽でひっそりと公開中です。

【飼育研究部 森滝丈也】

6腕のヤマトホシヒトデ

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深海底引き網で採集されるヒトデ類の中で毎回採集できるメジャー選手は、このヤマトホシヒトデHippasteria imperialis

今回もたくさん採集できましたが、大型で収容先の確保が大変なので、今回持ち帰ったのは12匹ほど。

学名の imperialis (皇帝の、荘厳な)の意味の通り、なかなか重量感のある立派なヒトデです。

このヒトデは、古い図鑑ではゴカクホシヒトデと表記されているので、一部の水族館ではそう呼ばれることもありますが、ヤマトホシヒトデの方がエンペラーぽさ(?)が出ていて、個人的には好きですね(笑)

そんなヤマトホシヒトデですが、今回は形態異常の6腕個体が捕獲されました。腕が一本増えるだけで、どことなくかわいらしさが増しているような…(笑)

ヒトデの大きさは「輻長(ふくちょう)」(中心から腕の先までの長さ)であらわしますが、この個体で輻長128㎜。

ちなみに、大きなヤマトホシヒトデですが、同じ網で捕れるのはなぜか同じ大きさのものばかり。

若い小型個体はほとんど一緒には見つかりません。今回採集できたのもこの幅長30mmの個体が1匹だけ。

若い個体は成体とは違う場所に生息しているのでしょうか。

6腕のヤマトホシヒトデはミズダコ水槽でご覧頂けます。

【飼育研究部 森滝丈也】

リプケアの不思議な生態…か?

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リプケアLipkea sp.

国内ではこれまでに千葉県立中央博物館 海の博物館(2012年)と鳥羽水族館(2015年)の水槽内でそれぞれ1回ずつしか見つかっていない、とても珍しいクラゲです。

鳥羽の個体はずっと安定していましたが…

先日の水曜日。

私は休みでしたが水族館に所用で立ち寄ったついでに水槽をのぞくと…

うわ!リプケアが崩壊している?!

カサをすぼめることはあってもこんな姿、初めて見ました。

これはもうダメかもしれない…

 

意気消沈しつつ、休みをはさんで2日後の金曜日。

朝一番で状態を確認しに行くと…あれ?

リプケアは何事もなかったように元通り。

何だったのでしょう?不思議です。

リプケアは観察記録が少ないので、こんなささいな観察の蓄積も何かしらの結果に繋がるかも…知れませんね。

 

興味深いことはもう一つ。

先月24日にリプケアの卵らしきものを回収したとお伝えしました。

http://www.aquarium.co.jp/diary/archives/19400

卵は海水と一緒にシャーレに入れて、そのまま机の上に放置していました(常温)

未受精卵の場合、通常 回収後 放置しておくと翌日か翌々日には腐って崩壊してしまうものですが…

昨日、中身を処分する前に 久しぶりにシャーレの中を検鏡してみると…

何と!卵?がそのまま残っているではありませんか!それも多数が残っています。

回収から10日が経過していますが、特に外観に変化はないように見えます。

これまでに無かったパターンのようです。

これはどういう事なのか?う~ん。

もう少し経過観察を続けます。

【飼育研究部 森滝丈也】

粘菌が出現しています

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昨日、鳥羽水族館の熱烈なファンの方からカエル水槽で粘菌を見つけた、との情報がありました。

さっそく確認しに現場へ直行すると…おぉ!確かに粘菌「ススホコリ」です(水槽中央の黄色のかたまり)

出現したのは、奇跡の森ゾーンのアカメアマガエル水槽内。

非公式生物ですが(展示生物ではない)観察しやすい位置に出現しています。

粘菌は、日本が誇る博物学者・南方熊楠によってその名がよく知られています。

まさに「へんな生きもの」です。

 

ご存じない方に解説すると…

粘菌とは、動物でも植物でもキノコのような菌類でもない生物(アメーバ動物)の一種。

アメーバ状の細胞が餌を食べながら増殖して、やがて集合してキノコのような子実体と呼ばれる構造を形成します。

よく見るとなかなかキレイですね。

以前にも水族館屋外でツノホコリを見つけて飼育日記に書き込んだことがあります。

http://www.aquarium.co.jp/diary/archives/17829

今回のススホコリは黄色なのでかなり目立ちます。

スクランブルエッグのようです(笑)

数日もしないうちにどんどん姿が変わるようです。ススホコリを検索ワードにして調べると面白いですよ。

 

鳥羽水族館はカワイイ海獣だけではなく、へんな生きものとマニアックなお客様と飼育員の交流の場所でもありますね(笑)

【飼育研究部 森滝丈也】


ガザミフジツボ祭り

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先ほど展示用の魚を搬入したのですが、その中のガザミ(カニ)の甲羅にガザミフジツボがたくさん付着していました。

去年も水槽内で見つけて同じ話題で飼育日記を書き込みましたが、今回はこれまでに見たことがないくらい高い割合でガザミフジツボが付着していました。

まさにガザミフジツボ祭りです(笑)

ガザミフジツボは生きたカニの甲羅に付着して生活する種類ですが、似た生活様式のフジツボにはウミガメの甲羅に付着する「カメフジツボ」がいます。

実は、両種は姿形が異なることから長らく別種だと考えられてきました。

ところが…研究者が遺伝子のレベルで調べてみると…どうやら両種は同じ種類であるとの結果が出たそうです…

私も最近このことを知って驚きました。

ところで、同じように生きた生物の体表に付着するフジツボにはマナティーの体表に付着する「マナティーフジツボ」という種類もいるそうです。

このフジツボはまだ見たことがありませんが、どうやらこれも同種の可能性が高いそうです…

付着する相手によって形態が変わるとは、興味深いなぁ。

【飼育研究部 森滝丈也】

オレンジ色のオニオコゼが入館しました!

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先日、漁師さんからオレンジ色のオニオコゼをいただきました。

おぉ!全身オレンジです!

オニオコゼと言えば、高級魚扱いされるほどの魚さん、結構美味なのです。

オニオコゼは、体色のバリエーションが多い魚です。

今回のオレンジ色の他にも、赤色や紫色、黒色のオニオコゼ君が出現したりします。

ほら、通常のオニオコゼ君と比べるとその色の目立つことといったら!

この派手な色は自然の海では、海綿や海藻、岩に擬態している結果なのでしょうか??

こうした子たちは、ちょいちょい登場するのですが、

過去には真っ白なオニオコゼに出会ったことがあります。

1992年のことでした。白い子に会えたのはこの一度きり(現在は、いません)

いつか全てのカラーバリエーションのオニオコゼたちが集結したら、面白いでしょうねぇ。

オレンジ色のオニオコゼさんは「へんな生きもの研究所」で飼育展示中です。

 

やべっ!

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今日は久しぶりに水中写真を撮ろうとジュゴンプールへ!

夏場は遮光ネットを張っているのですが

ちょっと前に外したので、光量アップ!!

ということは色のよい写真が撮れるチャンスです!

しかし、今日はセレナの便が崩れ気味です。。。(体調は万全!)

写真にも影響してくるんですよね~@@;

でも、めげずにチャレンジします!

まず1枚目はお魚さんあぶな~い!

安心して下さい、食べませんよ。

ご存知とは思いますが、ジュゴンは草食動物!お魚は食べません!

 

今日は珍しくよく寄ってきます。

お腹空いてるからかな?@@;

普段は滅多に触れない口まわりも触っちゃいました!

口の周りには洞毛という敏感な毛が生えてるので

普段は嫌がるんです。

いやぁ癒やされます。

この写真はなんか違う生き物みたいだなぁ~w

 

今回、あんまり表情のある写真がとれなくて残念だったのですが、

最後の写真が一番かわいく撮れました!

でも、少し崩れた便が邪魔だなぁ~

もっと良い写真とれないかなぁ~と

カメラをよく見ると。。。

防水プロテクターの中に水滴が少量。。。

なんで、水中なのに水滴?!?

あrふぇ

ちょっt

qあwsでfrtgyふじ・・・

水はいっとるやーん!!!

やべっ!!

ぷはー(浮上)

少量しか入ってなかったのでカメラは無事でした!

恐らく、防水プロテクターを使うのが久しぶりすぎて、

Oリングから漏れたようです。

グリスを塗ってメンテナンスしなければです・・・

防水プロテクターは水洗いして乾燥中ですw

お手入れ終わったら、ベストショット狙ってきますね!

 

ZZZ…

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最近、水族館で撮影した画像を見ていたら、寝姿ばかりでした。

モモイロペリカンさん、宿直の朝に撮影。

お休み中でしたが、ちょっと半目あけてるし。。

スナドリネコの♂サニー君、寝てます寝てます。

ネコっぽいですね^^

今にも眠りそうなカピバラさん。

なんだかこちらの悩みを聞いてくれそう… 「うんうん、それで?」

皆さんは水族館にいらっしゃった時には、どんな子をどんな風に撮影されていますか?

ぜひ皆さんも、たくさん写真撮ってみてくださいね。

 

ウラシマカタベ

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シェルターの一番奥にダイオウグソクムシ24号(♀)、その上に26号、手前に25号…さらに、もう定員いっぱいなのに割り込もうとしている5号…いやもう入れませんて(笑)

その横に、先日採集してきたダイオウゴカクヒトデ。

残念ながら腕の先端がほんの少しだけですが崩れはじめてきました。

もうあまり長くないかもしれません。

ゴカクヒトデの仲間は長期飼育が難しい種類が多いです…

そのダイオウゴカクヒトデですが、辺縁部に大小2つの貝が付着していることがあります。

ウラシマカタベという寄生貝です。大きさ5mmほど。

今回の展示個体には寄生していませんでしたが、採集時に腕が折れてしまった別の個体に寄生していたので標本用に採集してきました。

大きな個体で殻径8mmほどでしょうか。

大きな方がメスで小さな方がオス。いつも寄り添っています。

 

ウラシマカタベはダイオウゴカクヒトデの体液を吸って生活(外部寄生)してして、動き回ることはないようです。

深海のダイオウゴカクヒトデだけで見つかる寄生貝なので、貝マニアの間では垂涎の的…かと思ったのですがそうでもなく、値段は意外と安め。

ひとつ500-600円ほどで販売されているようです。

 

こうして拡大してよく見ると、なかなかきれいな貝ですね。

雌雄ペアで隣り合っているのも何となくロマンチックです。

「恋愛のお守り」という付加価値をつけたら、もっと高く売れるでしょうか…(笑)

【飼育研究部 森滝丈也】

ゴカクヒトデからシダムシ発見

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先週末は東京海洋大学で開催された日本甲殻類学会に参加してきました。

昼の弁当を食べながら大学の後輩でもある研究者との話題に上がったのはシダムシ。ヒトデの体内に寄生する「甲殻類」です。

一見するだけではヒトデの内臓と見間違えそうですけど、シダムシはちゃんと独立した1個体の生物。

現在、日本からは7種類ほどが知られているようです。

 

私の大学ではヒトデ(私はナマコでしたが)を研究していたので、甲殻類の中でもヒトデとの関係性が強いシダムシって興味深い、みたいなことを話していたのです。

 

さて。

学会から戻り、 今朝、へんな生きもの研究所の水槽を見回りしていて…

斃死した深海性のユミヘリゴカクヒトデ Mediaster acuatus を拾い上げて、ちょっとした差異(矢印)に気がつきました。

ちなみにこれがユミヘリゴカクヒトデ(死亡していたものとは別個体)

何となくピンときて検鏡すると…やはり!シダムシじゃないですか!

うひょ~興奮!

おそらくこのヒトデの仲間(ゴカクヒトデ科)からシダムシの正式な記録はないと思われます。

こんな姿をしていますが甲殻類です。

シダムシの仲間は種特異性が高く、種によって宿主(ホスト)が決まっていると言われます。

ユミヘリゴカクヒトデから初めて見つかったとすれば、このシダムシはもしかすると…

 

案外、知られていないだけで、この他にも色々な種類のヒトデで見つかるかも知れません。

普段目に付かない深場のヒトデは狙い目かも。

こうなると深海のヒトデをひとつずつ調べてみたくなりますね。

【飼育研究部 森滝丈也】

日置川!

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みなさん、日置川ってどこにあるかご存じですか?

カワウソ担当のえん●ぅー氏は三重県ですか?と

聞いてきましたw

あんまりメジャーな川ではないかもしれませんが、

和歌山県の南部を流れる川です。(だいたい鳥羽から3時間半)

先週釣ってきたばかりなので、新鮮です!

一度冷凍したものを解凍してあげています。

さぁみなさん、

上の二匹と下の二匹、どちらが天然でしょうか?!?

 

 

 

 

頭の先と尾びれがピンとしている方が天然です!

しゅっとして速そうでしょ?

下が天然ですよ!わかりました?

ちょっとオレンジ色をしていますが、そろそろアユは

産卵の時期を迎えます。卵巣や精巣が発達してくるとこのような

婚姻色がでてくるんですね~。

いつかはアユの詳しい話もしたいのですが、置いといて。。。

 

前回四万十川のアユをおいしそうに食べてくれたマーボーくんにあげてみます!

今日はたまたま実習生がカワウソのお手伝いにきてくれていたので

カメラマンを頼んでみました。

まぁまぁですね!

さてさて、

こっからは僕がカメラを。。。

さっそくかなりのスピードで食べてくれます。

 

はい、完食!!

いやぁ~よい食いっぷりでした!

喜んで食べてくれたみたいです!

(ちなみにレンゲは案の定残しましたw)

今年、僕はアユ釣りおしまいなので、また来年の夏!

違う川のアユをプレゼントできたらと思います^^


粘菌ススホコリ

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先週 書き込んだ粘菌ススホコリの話題は、予想以上に反響がありました。結構 人気がありますね。

やはりある程度名前の知られた「へんな生きもの」だからでしょうか。

ちょうど1週間経過したので、あのススホコリはどうなったのか、今朝確認しに行ってきました(担当外のゾーンなので、私自身 訪れるのは1週間ぶりです)

 

水槽をのぞくと…お!卵焼き

…ではなく、ススホコリの子実体です(無数の子実体の集合体)

この子実体で胞子が形成され、飛び散った胞子は再び発芽して次世代のススホコリになります。

1週間前はこんな↓ スクランブルエッグだったのに(笑)

スクランブルエッグは変形体と呼ばれ、餌となるバクテリアを食べながら目に見えないほどのゆっくりとした速度で動き回ります。

そして、ある場所に集合すると1枚目の画像のような子実体に変化します。

 

胞子を飛ばすので、風に乗りやすい高い場所を選んで集合するようです。

興味深い生物ですね。

このアメーバ状の生物がはい回って塊になるようすは、アラフォー男子としては「バビル2世のロデム」をイメージしてワクワクしてしまいます(笑)

【飼育研究部 森滝丈也】

気持ちはシダムシハンター(笑)

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昨日書き込んだシダムシの続きです。

シダムシについて大学の先輩に確認したところ、日本国内で知られているシダムシは、古くから知られていたオカダシダムシ(宿主ヤツデヒトデ)・モミジガイシダムシ・ルソンヒトデシダムシに加えて、近年確認されたスナイトマキヒトデシダムシ・サツマヒトデシダムシ・アカヒトデシダムシ・アミメジュズベリヒトデシダムシの計7種(世界では30種ほど)

やはりゴカクヒトデ科からは報告はないとのことでした。

と言うことは、ユミヘリゴカクヒトデから見つかったこのシダムシは…(シダムシは宿主の特異性が高いので)やはり、知られていない種類なのかもしれません。

※前回の画像とは上下逆になっていますが、通常、口(頭部)を上側に持ってくるものなので、この向きが正解です。

 

さて。

今朝も予備水槽でユミヘリゴカクヒトデが死んでいました。と言うか、昨日のうちに既に死にかけなのを確認していたのですが。

輻長(中心から腕の先までの長さ)24mmのユミヘリとしては小さなサイズ。

あまり期待しないまま、ひとまず解剖。

はい、やっぱりいませんね。

…って、ちょっと待て!自分。

矢印の先、小さな異物に目が留まりました。

さっそく検鏡。

全長1.5mm、おぉ!これは外套が分岐する前のシダムシyoungじゃないのか?

もちろん、シダムシの幼若個体などではなく、ヒトデの組織の一部、もしくは混入物の可能性もあるわけですが。

見た印象からはシダムシのような気がしています。

一応、標本に固定。

シダムシの成長過程はまだよく判っていないようなので、情報の1つとして備忘録的に記録しておきます。

【飼育研究部 森滝丈也】

アメリカカブトガニの砂アート

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朝の見回りで、アメリカカブトガニ水槽に見なれない砂山を見つけました。

砂に潜ったアメリカカブトガニが作ったサンドアートですね(笑)

ふだんの砂から出ている姿はこちら↓

砂の中にはよく潜りますが、これほどキレイに砂が盛り上がるのは珍しい。

後ろからも撮影

…え?

クマじゃないですか!(大笑い)

アメリカカブトガニと砂と光が織りなす奇跡のコラボです!!

【飼育研究部 森滝丈也】

日々成長

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ただいま順調に発生が進んでいるオオベソオウムガイ。

孵化は今月下旬か来月か…オオベソオウムガイとしては実に5年ぶりの孵化になるので毎日楽しみに見守っています。

 

卵黄を完全に吸収してから孵化するので、卵殻からこれだけ見えてきてもまだまだです。

こちらは3日前の様子。

で、こちらは昨日の様子。

この画像を見て、ほとんど変わらないんじゃないの?と思った皆さん(笑)

よ~くご覧下さい。

たった2日間で殻はこんなに成長しているんですよ!こうして画像を見比べると結構な成長速度だということがよく分かりますね。

でも、孵化まで10ヶ月かかります。

【飼育研究部 森滝丈也】

ウラシマカタベの胎殻

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先日書き込んだダイオウゴカクヒトデに寄生する巻き貝「ウラシマカタベ」

画像を見ていて気がつきました。

この個体は貝殻の状態が良く、「胎殻」が しっかり残っているじゃないですか!

胎殻は幼少の名残。

通常、貝は孵化後しばらく浮遊生活を送りますが、やがて変態して底生生活をはじめます。

この最初の頃の貝殻は親のものと異なる形をしていることが多く、これを「胎殻」を呼びます。

 

ウラシマカタベの場合、この、しっぽのように見える部分が「胎殻」ですね。

貝類図鑑を見てもウラシマカタベの胎殻が欠損した画像が多く、私は今回初めて目にしました。

ダイオウゴカクヒトデに寄生するころに貝殻の形が変わるのでしょうか?興味深い…

 

大型の貝がメスで、小型の方がオスですが(あとから寄生した個体がオスになると思われます)

オスの方はメスに近づきすぎて胎殻は圧迫されて変形しています。

そんなウラシマカタベを小瓶に入れて恋愛成就のお守り(っぽく)加工してみました(笑)

【飼育研究部 森滝丈也】

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