昨日は滝水槽で展示するアマゴの買いつけに行ってきました。
奈良県との県境に近い、標高500mのアマゴ養殖場です。
そのついでに、そこの地主さんの許可を得て、高地の植物を採集させていただきました。
標高500mとなると、草類は少なくなり…
自生するのはコケ・シダ植物が中心となってきます。
地主さん宅の物置小屋の周辺も、下草のようにコケが生えています。
まさに、コケワールド(笑)
そこから、さらに登って登って…
辿り着いたのは標高1000mのとある沢。
凍ってますし。
寒いですし。
こんな過酷な環境になってくると、新生代以降に登場したような高等な被子植物はほぼ見当たらず…
より原始的で本質的な植物である、コケ・シダの世界。
ある意味、無駄が削りとられた純粋な世界だなぁ。。。と感じました。
あまり感慨にふけっていると凍死するので(笑)…
下山しつつ、滝水槽に使えそうな植物を少し採集させていただきました。
あっ、写真のコケは平地ではまず見られないものです。
山の大部分はスギの植林地なのですが、間伐された幹もこの通り、コケびっしり。
こんな切り株が、推定数千株はあり…
もう帰りたくないし。
でも帰らないといけないし。
いやいや帰館(笑)
あぁ、ここは標高0mの俗世間。。。とか思いつつ…
いやいや、水槽の中は純粋な空間を作らねば、と頑張って移植しました。
冷涼な環境に実際に自生する植物を植え…
かなりバージョンアップした滝水槽です。
個人的にお気に入りの場所はここ。
滝の真ん中ガラス面すぐ前にある岩の上です。
このアングルとかは最高です。
ご来館の際には、厳しくも純粋な環境の植物たちにも目を向けてあげて下さい。
飼育研究部 上岡岳