カンムリヒトデのシダムシ
最近の私の胸を焦がすマイナー生物のひとつがシダムシ。 シダムシはヒトデの体腔内に寄生する甲殻類で、身近な生物だと、フジツボの仲間に比較的近縁です。 昨年は研究者との連携で、東シナ海の1種と熊野灘で採集した2種のシダムシが新種記載されました(熊野灘の1種はユミヘリゴカクノシダムシDendrogaster tobasuii...
View Articleセイウチ、春のボーっと祭り。
皆さんこんにちは、ともちゃんです。 鳥羽水族館の目の前の線路沿いの道には、桜が咲き始めました! 季節の変わり目ですが皆様いかがお過ごしですか? セイウチたちもセイウチ―ムも変わりなく、セイウチたちの1年に1度の大行事である「繁殖シーズン」も終盤に差し掛かっています。 生後9か月を過ぎたテンちゃんも、屋内飼育とは言え、暖かくなってきていることを感じるのか日中はボーっと浮いていたりします。...
View Article小さなカニが増えました
先日の沖合い底曳き網採集はカンムリヒトデのシダムシだけに興奮していたわけではなく、ちゃんと展示生物も色々採集しましたよ。 採集地点は熊野市沖の水深200-280mでしたが、この海域の特徴なのか、カンムリヒトデを始めとしたヒトデの個体数が目立っていましたね。カンムリヒトデ以外だと、こちらのAnthenoides epixanthus(左、右)とRosaster...
View Articleヒラアシクモガニの特徴的なポーズ
ヒラアシクモガニは水深200m以深に生息するカニで、長い脚が特徴です。成体はいつも砂の上に這いつくばり、ほとんど動かない印象ですが、夜になるとカッコ良く立ち上がる姿を見かけます。 ヒラアシクモガニのハサミは比較的小型ですが、第1歩脚にはのこぎりのような鋸歯があり、夜間は威嚇するかのようにこの第1歩脚を持ち上げるのです。昼間とは違うカッコ良さに痺れます。 さて。...
View Articleアシカショーメンバー
こんにちは、桜もキレイに咲いてきました。3月ももう終わりですね。 実はまみかん、3月31日でアシカショー最後となります。入社してからひたすら前を向いて走り続けた結果…なんと…22年間もアシカショーをしていました笑 思い出は沢山!数え切れないほどあります…。しんみりしてしまうのも嫌なので、今日は今現在ショーを頑張っているアシカ達を紹介します。本当はアシカ・アザラシ全頭紹介したいのですが、多くて…笑...
View Articleマナティー感謝の日
マナティー好きの皆さん!こんにちは。 本日3月31日は「Manatee Appreciation Day (マナティー感謝の日)」です。 何でも、毎年3月の最終水曜日はマナティー感謝の日…って、実は私も全く知りませんでした(笑)...
View Article前を向いて歩こう。
皆さんこんにちは、ともちゃんです。 さて、本日3月31日は「天赦日」と「一粒万倍日」が重なる、とても縁起のいい日だそうです! 天赦日と一粒万倍日が重なる日は一年で数回しかなく、何をするにもいい日とされています。 実はセイウチのテンちゃんが産まれた2020年6月20日も、天赦日と一粒万倍日が重なる日でした! 「テン」という名前は… ・天からの贈り物 ・「天赦日」に産まれた事...
View Article潜っています
飼育係のあいだで良く知られた話の1つに【キュウセン】の生態についてのエピソードがあります。 昼間水族館で停電があった時、照明が消えて真っ暗になった【キュウセン】が泳ぐ水槽を飼育係が点検に行くと、あんなにもたくさんいた魚たちが一匹もいなくなっていてビックリしたというお話しです。 なにかトラブルがあったんじゃないかと普通は考える出来事ですが、実はそうではありません。...
View Articleウロコイトヒキヤドカリ
3月の底曳網で見慣れないヤドカリを採集したのですが(水深200-300m)詳しい人からウロコイトヒキヤドカリNematopagurus lepidochirusだと教えていただきました。ハサミ脚はウロコ上の突起に覆われていて、眼(角膜)が大きく、真ん中に茶色のラインが走っているのが特徴的です。 現在、へんな生きもの研究所アパート水槽でサガミモガニと同居しています。...
View Article3匹のヤシャベラ
担当している魚類の中でもヤシャベラは結構お気に入りです。 今、コーラルリーフダイビング水槽(ゴシキエビがいる水槽)には大中小、3匹のヤシャベラがいますが、こちらが一番大きな個体。 ヤシャベラ 大 おそらく威嚇のポーズ。何しとんじゃワレ! 水槽の左側の岩影を縄張りにしているようです。 夜叉(やしゃ)という単語は元々、インドの鬼神の総称を指す言葉のようですが、日本では「凶悪な人間」の比喩に使われますね。...
View Article嬉しいご報告!フトアゴヒゲトカゲが産卵しましたよ。
ご機嫌麗しゅう。本日は皆様にとても嬉しいご報告がございます。Gコーナー奇跡の森エリアバックヤードにて飼育しておりましたフトアゴヒゲトカゲが3月26日に産卵いたしました。 それがこちらのカップル。仲睦まじく手を握っているような仕草をしていますね。いいですね。でも私の前ではあまりイチャつかないでいただきたい。こちら手前が女の子、奥が男の子です。かなり美形のカップル。でもイチャつかないで。...
View Articleオオクモヒトデのヤドリニナ
へんな生きもの研究所に5匹のオオクモヒトデが仲間入りしました。 ウネウネと長い腕を使って這いまわるクモヒトデの動きはなかなか面白いのですが、じっと見ていて興味深いモノを付けているコがいるのに気付きました。 おわかりでしょうか?腕に小さな巻貝が2つ付いています。...
View Article乗っかるウロコイトヒキヤドカリ
先日紹介したウロコイトヒキヤドカリの続きです。 某水族館さんの解説文で本種は「逃げ足は速く、指などでつつくと一目散に走りだす。」などと紹介されていました。 当館では逃げ足の速さについて検証していませんが、確かに他のヤドカリに比べて腰が浮いているというか、すぐに走り出しそうな雰囲気はありますね(伝わりにくい…)。あ、身軽な印象と言うか…...
View Articleみてくる
ショーチームは閉館後の館内掃除、1人だけLコーナーの掃除に行かなければなりません。我らが活動拠点のショーステージ付近からは一番遠い場所にあり、初めは行くのが好きではありませんでした。(一番下っ端なので行きますが。笑)...
View Article煌めいて、ひらめいて、落ち着いて。
皆さんこんにちは、ともちゃんです。 ものすごい勢いで桜が散ってきています…。 あっという間に春も終わって、あっという間に夏が来てしまうのでしょうか。 冬を越え、セイウチのポウちゃんの体重が徐々に減少してきました。 今期は1130kgまで体重が増えました。 目標体重を1100kgとしていたので、ほぼ予想通りの増量リズムでした。...
View Article2人目のデビュー
4月3日に2人目の新人トレーナーがアシカショーにデビューしました! 一緒に出演したアシカはベテランのオットセイ「リコ」です! 客席は満席、たくさんのお客様と心配して見に来たスタッフ(←これは緊張するヤツ) 新人のご家族&友達に見守られてのデビューでした! 舞台袖からは指導していた先輩飼育員がしっかりと 厳しい??優しい??眼差しで見守っていました(笑)...
View Articleタッチング水槽のマダコが産卵
先日、小学生とおぼしきお客さまから「タッチング水槽のタコが卵を守っているから避難させてあげて下さい」と連絡が入りました。 見ると、確かに水槽の中に入れた塩ビパイプの中でメスのマダコが卵を守っています。 ご飯粒のように見えるのがマダコの卵です。...
View Article主演はもちろんセイウチで、僕は助演で、監督で、カメラマン。
皆さんこんにちは、ともちゃんです。 暖かくなってきました、いかがお過ごしですか? 最近のテンちゃんは色々なことに挑戦中です! ちょっと写真が暗いですが… これは右前肢を胸のところに当てる「任せて」という行動。 左前肢は「気をつけ」、右前肢は「任せて」。 これは、お兄さんが悪戦苦闘していますが、何を教えているのでしょうか? また完成したらお知らせしますね!(^^)!...
View Articleスナギンチャクの上にイソギンチャクが…
ジンゴロウヤドカリの青い瞳に吸い込まれそうです。 深海に棲むジンゴロウヤドカリのほとんどの個体は、ヒメキンカライソギンチャクを貝殻に付着させています。 でも、中にはイソギンチャクを背負っていない個体もいて、そんな個体の貝殻にはヒドロ虫やスナギンチャクが付着している場合があります。...
View Articleその一秒が愛しくて。
皆さんこんにちは、やはたです。 早速ですが今回は最近ハマっていることをご紹介します! それはこちら、、 この子は昨年産まれたオタリアの子ども「なぎ」です。何をしているかわかりますか? 実はこれ、あくびをしています。アシカたちも人と同じようにあくびをするんです。 特に、起きてすぐや寝る前によくしているのではないでしょうか。 あまり見ることがないので、この瞬間を見るとちょっと嬉しい気持ちに。...
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